研究概要 |
P1)レンズレス全方位センサ 一次試作の性能評価の結果,アパーチャ径を小さくしないと十分な集光特性が得られないことが判明した. 二次試作では,集光特性と必要最低照度の改善として,アパーチャを反射光学系とする新たな光学系を設計し,室内照明環境で利用できることをシミュレーションで確認した. P2)相互遮蔽が起きる人が往来する状況下での安定な人物検出・個人識別 時空間勾配ヒストグラムによるSTHOG特徴とAdaBoostによる歩行者検出手法を提案した. 公開データベースPETS2009に対して,提案手法の有効性を確認した. P3)服装変化に対応した歩容認証手法 服装変化の影響を受けにくい部分空間を服装タイプ毎に構築し,認識対象の服装を判断することで適切な部分空間において照合する手法を提案した. 32種類の服装変化を含む68人の被験者に対し,EER(等価誤り率)を従来手法の15%から6%に低減した. P4)速度変化に対応した歩容認証手法 下半身リンクの関節角を特徴量として,速度変換モデルを学習する手法及び歩容シルエット画像復元手法を構築した. 2km/hから7km/hの速度変化を含む34人の被験者に対し,EERを従来手法の12.5%から9.0%に低減した. P5)装着者自身の本人認証・行動予測による異常事態の発見 加速度とジャイロにより計測された歩行時の姿勢変化から本人認証を行う手法を開発し,被験者32名に対しEER6%を実現した.階段昇降などの5種類の歩行に対し,歩容特徴が行動分類に利用できることを確認した. P6)携帯型システムの消費電力軽減から低フレーム映像列からの歩容認証 標準フレーム登録映像と低フレーム入力映像を共に固有空間に投影し,位相同期により歩容認証を行う手法を構築した. 185人の被験者に対して1fpsから60fpsの様々な映像を用い,EER1%以下を達成した.
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