研究課題/領域番号 |
21220007
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中田 力 新潟大学, 脳研究所, 教授 (50281720)
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研究分担者 |
五十嵐 博中 新潟大学, 脳研究所, 教授 (20231128)
ヒューバー ビンセント 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (40422620)
辻田 実加 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (60397180)
鈴木 清隆 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (40303169)
柿田 明美 新潟大学, 脳研究所, 教授 (80281012)
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キーワード | MRI / 7テスラ / MR microscopy / 解剖学的解像度 / 超高磁場 / magnetic resonance spectroscopy / hyperpolarization / 機能画像 |
研究概要 |
本研究は、疾患特異的な対象分子に特異的に結び付くリガンドを用いたリガンド型分子イメージングの開発により、対照とする微細組織に特異的な画像法を確立することを目的としている。プロジェクトは、リガンドの開発、MR測定技術の開発、信号補強アルゴリズムの開発、マイクロイメージング技術の開発の各々のサブプロジェクトからなる。本年度は開発、基礎検討を終えたJJ Vicinal Coupling Proton Exchange (JJVCPE)法の実践に向け、17-O化合物の動物への投与による検討を開始した。開発した手法をH_2^<17>Oを用いた水チャンネルAQP4ノックアウトマウスにおける脳内の水動態の評価に応用し、実行解像度19μの空間分解能において脳微小循環の評価画像を得、AQP4が髄液動態に及ぼす影響を評価することに成功した。更にここで培われた測定のノウハウを応用することにより、前年度合成に成功した^<17>O-PIBをアミロイド表現過多マウスに投与し、生体および脳組織内での動態を検討するとともに、測定条件の最適化、信号補強アルゴリズムの実践的測定における実用化を目的とした基礎検討を行い、アミロイド検出に目標を据えたMRI撮像システムの構築を進めた。また、信号補強アルゴリズムのもう一つの柱であるhyperpolarizationでは、昨年度実用化した生体観測システムをイメージングに応用するための測定法の開発を進めた。これらの測定法の応用の場となる7Tシステムに関しては高強度傾斜磁場コイルのデザインを開始し、それを基としたヒト7T MRIのさらなる高分解能化を目的とした改良に着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究は順調に進捗し、当初の予定通り^<17>O-PIBを用いたアミロイド検出の実用化を目的とした基礎検討に着手したとともに、当初継続研究に予定されていた高強度傾斜磁場コイルのデザインを開始し、ヒト7T MRIの改良に着手した。
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今後の研究の推進方策 |
研究は順調に推移しており、現時点においては研究進捗を阻害する問題点は認められない。一部の研究計画の早期進展に伴い、動物実験で培われたマイクロイメージングのノウハウの臨床応用をさらに推進する。
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