研究課題
東京都心部として東京都環境科学研究所敷地(東陽町)、郊外地域として首都大八王子キャンパスにおいて7月、10月、1月(および4月)にオキシダント原因物質を中心とした大気総合観測を2週間実施し、未知なるOHラジカル反応性の検出を行った。郊外地域では冬季になると未知なる反応性が消失する現象が再現された。レーザーポンプ・プローブ法によるOH反応性測定装置の作成を行った。本装置はNd:YVO4レーザーの2倍波をポンプ光とした波長可変色素レーザーとOHラジカ発生用Nd:YAGパルスレーザーの4倍波から構成されている。OHラジカルの時間的な減衰はLIF法による光子計数システム)により行うがLabViewによりすべてPCで制御できるものが実現した。夜間の重要な窒素酸化物の消失過程と考えられているNO_3およびN_2O_5の化学動態を調べるためのレーザー誘起蛍光法によるNO_3ラジカル反応性測定装置の開発を実施した。NOとオゾンにより合成されたN_2O_5を熱分解することにより安定にNO_3を反応管に供給し、反応管では大過剰のVOCとNO_3を反応させNO_3のインジェクターの距離をかえることにより反応時間を制御し、NO_3の減衰速度を測定することにより反応性を測定するシステムを構築した。シャーシダイナモメーターを用いた新長期規制ガソリン乗用車の排気ガス分析を国立環境研究所で行った。ガスクロによる化学分析で得られた結果とレーザー法によるOH反応性を比較したところ各種の走行モードにおいて約2割の未知なるOH反応性が存在していることが明らかとなった。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
大気環境学会誌 45
ページ: 56-65
ページ: 21-31
Atmospheric Environment 44
ページ: 468-475
http://atmchem.apchem.metro-u.ac.jp/main-j.html