研究課題
・コアデータの2009年版データセットを作成した。過去34万年間の第1期コアデータセツトについては、基本は2003年版の第一期基本解析データセットであり、これを一部エラーと思われるデータがあったので、再測定を行い、異常だと判断したデータを削除してまとめた。データの要素はおおむね50年平均の酸素同位体比、200年に1データの主要イオン(Na^+,Mg^<2+>,Ca^<2+>,Cl^-,NO_3^-,SO_4^<2->,MSA^-)濃度と固体微粒子(ダスト)濃度である。過去72万年をカバーする第2期コアデータセットについては、2399.50m-3028.10mについて、10cm間隔の連続サンプルを作成し、5つ飛びに測定してまとめた。データ要素は水同位(δD,δ^<18>O,d-excess)、主要イオン(Na^+,NH_4^+K^+,Mg^<2+>,Ca^<2+>,Cl^-,MSA^-,NO_3^-,SO_4^<2->)濃度、固体微粒子(ダスト)濃度、pHと電気伝導度である。ドームふじアイスコアコンソーシアム内で限定公開した。・南極氷期中の温暖化イベントであるAIMイベントについて、3万9千年前から3万6千年まで(772mから728mの深さに相当)のAIM8について、約10cmの連続サンプルを作成し,分析を進めている。AIM8の期間中にはダストと同位体には弱い相関があり、気温が下がるとダストが増えていた。・南極で掘削した複数の浅層コア(ドームふじ、ドーム南、MD364,YM85)のコア年代について、研究を進めた。沿岸から内陸まで堆積速度が異なる地点でも、大きな火山噴火の痕跡が残っていた。・ダストセンサーの分析法の改良を行っている。従来のレーザー式マイクロパーティクルカウンターと当該年度に購入したコールターカウンターによる測定を比較し、それぞれの優位性と問題点を洗い出している。・次年度購入予定である質量分析計の一部を購入した。・第51次南極地域観測隊に参加して、ドームふじ地点にて122m氷床コアと積雪ピットの採取、沿岸から内陸まで10km毎に表面積雪を採取した。
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http://polaris.nipr.ac.jp/~domef/icc-home/