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2010 年度 実績報告書

超新星背景ニュートリノの探索

研究課題

研究課題/領域番号 21224004
研究機関東京大学

研究代表者

中畑 雅行  東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (70192672)

研究分担者 作田 誠  岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (40178596)
キーワード超新星 / ニュートリノ
研究概要

本研究では宇宙の初めから起こってきた超新星爆発からのニュートリノ(「超新星背景ニュートリノ」)を観測する手段を確立することを目指す。その手段とは、スーパーカミオカンデ実験装置に中性子を同時計測する機能を付加し、超新星背景ニュートリノによる反電子ニュートリノ反応の際に発生する陽電子と中性子を同時計測することによって真の現象を選び出すことである。中性子を同時計測するために、スーパーカミオカンデに約0.2%のガドリニウム化合物を溶かし、中性子がガドリニウムに捕獲される時に放出されるガンマ線が発するチェレンコフ光を使用する。そのため、スーパーカミオカンデにガドリニウム化合物を加えても問題はないか(例えば、水の透過率を悪くすることはないか、など)をあらかじめ調べておかなければならない。また、現在の純水装置はすべてのイオンを取り除くシステムであるため、ガドリニウムを保存しながら、それ以外の不純物を取り除く水純化システムを構築しなければならない。そのために、試験用水タンクを作り、フィジビリティーを探るのが本研究の目的である。研究期間2年目である本年度は、1年目に製作された試験用タンクの試験、水純化システムの設計および建設、水の透過率を測定するシステムの建設を行った。特に、純水を用いて水純化システムと試験用タンクとの間の循環試験を行い、安定にシステムを運転させることができた。次年度のはじめにはガドリニウムを溶かした水を用いて循環試験を行う予定である。透過率測定システムも予定通り組みあがり、純水の透過率を測定してほぼ期待通りの値が得られている。次年度のガドリニウム水循環試験によってガドリニウム溶液の透過率を測定できる見込みである。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Detectors for Supernova Neutrinos2011

    • 著者名/発表者名
      M.Vagins
    • 雑誌名

      Proceedings of the Neutrino 2010 conference

      巻: 出版中

  • [雑誌論文] Status of the Gadolinium project for Super-Kamiokande2010

    • 著者名/発表者名
      L.Marti, for SK collaboration
    • 雑誌名

      Proceedings of the NOW 2010 conference

      巻: 出版中

  • [雑誌論文] Study of y-ray production from neutrino-Oxygen interaction and the detection of the neutrino from Supernova explosion2010

    • 著者名/発表者名
      T.Mori, M.Sakuda, A.Tamii, H.Toki, M.Nakahata, K.Ueno
    • 雑誌名

      AIP Conf.Proc.

      巻: 1269 ページ: 418-420

  • [学会発表] Neutrino Observatories2011

    • 著者名/発表者名
      中畑雅行
    • 学会等名
      Gravitational-wave Physics&Astronomy Workshop
    • 発表場所
      ミルウォーキー(アメリカ)
    • 年月日
      2011-01-28
  • [学会発表] Super-Kamiokande Gadolinium R&D Project : Gdテスト実証施設建設の現病2010

    • 著者名/発表者名
      石野宏和
    • 学会等名
      日本物理学会 秋季大会
    • 発表場所
      九州工業大学
    • 年月日
      2010-09-11
  • [学会発表] Super-Kamiokande Gadolinium R&D Project : G硫酸Gdによる実験装置材料に対する影響2010

    • 著者名/発表者名
      豊田英嗣
    • 学会等名
      日本物理学会 秋季大会
    • 発表場所
      九州工業大学
    • 年月日
      2010-09-11
  • [学会発表] Super-Kamiokande Gadolinium R&D Project : Gdテスト実証機における較正用放射線源のシミュレーションによる研究2010

    • 著者名/発表者名
      三野将悟
    • 学会等名
      日本物理学会 秋季大会
    • 発表場所
      九州工業大学
    • 年月日
      2010-09-11
  • [学会発表] Status of the Gadolinium project for Super-Kamiokande2010

    • 著者名/発表者名
      L.Marti
    • 学会等名
      Neutrino Oscillation Workshop 2010(NOW2010)
    • 発表場所
      Conca Specchiulla(イタリア)
    • 年月日
      2010-09-04
  • [学会発表] Detectors for Supernova Neutrinos2010

    • 著者名/発表者名
      M.Vagins
    • 学会等名
      The XXIV International Conference on Neutrino Physics and Astrophysics(Neutrino2010)
    • 発表場所
      アテネ(ギリシャ)
    • 年月日
      2010-06-19

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公開日: 2012-07-19  

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