研究課題/領域番号 |
21224006
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
鳥居 祥二 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90167536)
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研究分担者 |
田村 忠久 神奈川大学, 工学部, 准教授 (90271361)
吉田 健二 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (90260984)
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キーワード | 宇宙線 / 粒子測定技術 / 宇宙物理 / 素粒子物理 / X線γ線天文学 |
研究概要 |
本研究では、飛翔体によるTeV領域の電子観測により、宇宙線近傍加速源及び暗黒物質の探索を行うことを主な目的としている。このため、将来の国際宇宙ステーション(ISS)での本格観測にむけて、技術実証・先駆観測を行うための気球実験装置の開発及び観測を行ってきた。これまでにISS日本実験棟「きぼう」でのCALorimetric Electron Telescope(CALET)ミッションの提案を行うとともに、気球搭載型観測装置(bCALET)を開発し2回の気球実験を実施している。平成22年度はbCALET3号機(bCALET-3)の開発により、ブラジルでの長時間気球実験を実施する予定であったが、JAXA宇宙科学研究所での圧力気球開発を含む諸条件のスケジュールが適合しないことが確実となった。加えて、CALETプロジェクトが平成25年度の打ち上げ(観測予定期間5年)を予定してJAXAで正式承認されたため、申請時の想定に基づいて、気球実験を変更してCALETミッションにより研究目的を達成する事とした。このため、bCALET-3の技術開発を活用して、CALETの各要素について熱構造モデル(STM)及び機能試験モデル(BBM)の開発・試験を実施した。 具体的な研究実績としては、(1)bCALETによるCALETの先駆観測・技術実証に成功し、データ解析により1-100GeVの電子スベクトルが求められた(論文作成中)。(2)CALET各コンポネント(IMC及びTASC)のBBM・STM(検出器+PMT or APD/PD+前置回路システム)を製作し性能実証を行った。このため搭載用ASICの設計・全数製作と、ハイブリッドICの設計・試作を実施した。(3)CAL乱ETのスケールモデルを製作してCERN-SPSでのビーム照射実験を行い、シミュレーションとの比較により所期の性能を確認した。
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