研究課題
本年度は研究計画の達成に向けて、以下の研究を実施した。(1) 上皮細胞におけるアドヘレンスジャンクション(AJ)とタイトジャンクション(TJ)の位置決定機構と細胞丈の決定機構:上皮細胞では細胞接着が完成すると、細胞極性によりTJが常にAJの頭頂側に形成される。本年度は、ネクチンの裏打ち分子アファディンとPLEKHA7の結合がAJ形成に必須であること、ネクチンとJAMはTJとAJの位置決定機構に必須の要素であること、およびネクチンとアファディンの結合部位の結晶構造を解明した。さらに、アファディンが腸管のパネット細胞の細胞接着の形成、細胞形態の維持、および配置に必須の働きをすることを組織レベルで解明した。(2) 上皮-間葉転換と間葉-上皮転換における形態変化の分子機構:上皮細胞の運動先導端において、ネクチン様分子(Necl)-5は血小板由来成長因子受容体やインテグリンαvβ3と協調して方向性のある細胞運動に働く。また、Necl-2はヘミデスモソームの安定性制御に重要である。本年度は、マイクロRNA-199aが糖鎖修飾機構の制御を介してNecl-2の発現抑制とErbB2/ErbB3シグナル伝達系の活性化に働くこと、およびNecl-4がヘミデスモソームの形成や細胞増殖の接触阻害に働くことを解明した。(3) 神経細胞におけるシナプスの形成・リモデリング機構と軸索の選択的形成機構:軸索が別の神経細胞の樹状突起と接着してシナプスを形成する際にシナプス結合部に形成されるPuncta adherentia junctionにネクチンとアファディンは局在する。本年度は、アファディンが前シナプスの機能分化にも必須であること、神経細胞の樹状突起の形態形成にアダプター分子ZO-1が重要であること、およびNecl-2がErbB4の活性制御を通じて興奮性シナプスの形成に関与することを解明した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (25件) (うち査読あり 21件、 オープンアクセス 21件、 謝辞記載あり 8件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 2件)
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