研究課題
ACRSmRNA結合30kDタンパクをコードするAmBP30遺伝子プロモーター配列をACR毒素感受性のラフレモンと非感受性のリスボンや温州で比較すると、毒素感受性のラフレモンプロモータにのみ負の転写制御因子の結合サイトが見られる事が前年度・今年度の研究で明らかになった。そこでこの負の転写制御因子をコードする遺伝子の単離を試みた。レース法で複数単離されてきた該当遺伝子の中で、1485bpの遺伝子がターゲットと考えられ、さらに確認を進めている。ACRS遺伝子mRNAに結合するAmBP30を中心とした複合体の構成タンパク群を特定するために、AmBP30をBaitとしてリスボンcDNAを酵母two hybrid法で選抜し、AmBP30と相互反応してRNA修飾に関与する可能性のある5クローンを選抜した。これらのcDNA全長を単離して、再度遺伝子全長を用いた酵母two hybridでのAmBP30と相互反応を確認後、この中の一つでプロセッシングボディーと呼ばれ、RNA分解に関与する事が知られているタンパクおよびAmBP30の合成部分アミノ酸配列を抗原にしてポリクローナル抗体を作成した。これまでの研究で、ACT毒素生合成遺伝子クラスターは約2Mb、ACR毒素毒素生合成遺伝子クラスターは約1.5Mbの小型染色体に座乗し、何れの染色体もそれぞれの毒素生産菌のみが保有する事を明らかにしてきた。そこで、ACT毒素生産菌の約2Mb小型染色体をパルスフィールドゲル電気泳動で分離・精製後、454FLXマスシーケンスデータから、4kb以上で最大618,946bpのcontigsを49個得た。また、ACR毒素生産菌の約1.5Mb小型染色体についても、パルスフィールドゲル電気泳動で分離・精製後、マスシーケンスデータから、4kb以上で最大40,680bpのcontigsを235個得た。これらの配列から導き出したORFの解析が進展中である。
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