研究課題/領域番号 |
21228005
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
塚本 勝巳 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (10090474)
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研究分担者 |
大竹 二雄 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (20160525)
青山 潤 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (30343099)
金子 豊二 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (70221190)
井尻 成保 北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 准教授 (90425421)
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研究期間 (年度) |
2009-05-11 – 2014-03-31
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キーワード | ウナギ / 種苗生産 / 催塾 / レプトセファルス / 飼育技術 |
研究概要 |
1.成熟過程 卵巣遺伝子の発現解析:天然魚と人為催熟魚から採集した胚、未受精卵、性成熟過程の卵巣の計27サンプルから合計14億のcDNA配列を得た。特に、唯一採取された天然未受精卵から母性RNAの包括的シーケンスに成功した。このことから、卵質を評価する重要な指標を得ることができた。他に、初期発生関連遺伝子群の発現解析を行い、良質卵と不良卵の間でそれぞれ2種、有意に発現量が高いRNAを同定した。また、最終成熟誘起ステロイド産生に直接関わる酵素を同定し、人為催熟魚を用いた実験を通して、ウナギの卵成熟誘起制御メカニズムを解明した。 2.産卵過程 産卵生態の観察:新規に開発した浮遊型囮方式カメラシステム(UNA-COM)によりウナギ産卵親魚の誘引を試みたところ、天然のウナギ親魚は観察できなかったが、同じウナギ目のクビナガアナゴが誘引され、その天然の行動を初めて観察することが出来た。また人工催熟した囮の親ウナギはUNA-COMのチャンバー内で、放精産卵行動を行うことが確かめられた。これらの成果を基に、次年度は天然の産卵行動の起こる場所をさらに絞り込んで、天然の産卵行動の観察を成功させたい。 3.発育過程 仔魚の個体発生過程の分子機構: 消化管で発現し栄養吸収および消化機構を担う遺伝子について解析を行った結果、ニホンウナギの初期仔魚期において絶食状態になるとその発現が一過的に上昇することを見出した。これはこの遺伝子が個体の栄養状態に応じて調節されていることを示す。また、摂餌に重要な味覚・嗅覚関連遺伝子群についても同定に成功した。さらに、仔魚期における各遺伝子の発現開始日齢について検討することで、仔魚の化学感覚を司る分子機構の成立過程を推定することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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