高等生物mRNA代謝に関わるCCR4-NOT複合体について、それを構成する9種のタンパク質を個々に欠損するマウスを作成した。それらが、胚発生、肝・脂肪組織形成、免疫機能、エネルギー代謝などの異常を引き起こすことを見いだして、CCR4-NOT欠損マウスがヒト疾患の病態モデルマウスとなると示唆した。また、mRNA分解のメカニズムを、CCR4-NOT複合体構成成分の構造やmRNAとの会合様式を解析することで追求し、標的mRNAの3’UTR配列にCCR4-NOT複合体の調節成分が会合し、その結果活性成分によりmRNAの脱アデニル化が進み、当該mRNA分解が進むことを示唆する結果を得た。
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