研究概要 |
1均質型端末間のグループ鍵共有方式(担当:宮地(研究代表者),面(連携研究者)) 非均質型のグループ鍵共有方式において,既存研究のn端末がメッシュ型,つまり各端末の能力が同じである(0,n)型ネットワーク(低能力端末数0,高能力端末数n)のグループ鍵共有方式を端末の能力に応じた任意の(n1,n2)型ネットワーク,つまり低能力端末数n1,高能力端末数n2のグループ鍵共有方式に拡張し,受動攻撃モデルで安全性を証明.さらに耐故障性を考慮し,任意のT(<n)端末が故障した際にも鍵共有が可能な方式(T耐故障-鍵共有方式)を提案し,耐故障数Tに対し最適な端末配置を決定する方法を構築.T耐故障-鍵共有方式は,受動攻撃モデルで安全性を証明.なお,KY変換により,本方式は能動攻撃に安全な方式に変換することが可能である. 2鍵共有におけるハッシュ関数の応用(担当:廣瀬(研究分担者)) 鍵共有で頻繁に利用されるMAC関数において,小規模ハードウェアかつ8ビットマイクロプロセッサというセンサネットワークの環境に適したハッシュ関数を利用したMAC関数の構成法を提案し,その安全性を証明した. 3形式言語による安全性証明(担当:岡崎(研究分担者)) H21年度の本研究課題の成果である離散かつ有限な標本空間における確率に関するMizarライブラリ等を用いてランダムサンプリングや条件付き確率に関する定理,並びに具体的な確率事象を形式数学システムで表現するための基礎的なライブラリを作成した.さらに,数論や楕円曲線についての数学的ライブラリを作成した. 4センサネットワークでのグループ鍵共有方式におけるシミュレーション(担当:双紙(研究分担者)) センサーネットワークにおけるグループ鍵共有方式の実装的な評価として,EschenaurとGligorの方式をベースにした,効率とセキュリティのトレードオフが設定可能なグループ鍵配送方式と,効率の良い認証が可能でかつ柔軟なリボケーションが可能なハッシュ連鎖構成法を設計および評価,シミュレーション実験等を行った.
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