研究概要 |
昨年度の研究成果を発展させ,年度当初に予定していた各研究項目に対応して,以下の通りの研究成果を上げた. ・複合型ストリーム処理:タプル,時系列,連続メディアストリーム処理の統一的な処理が可能なデータモデル,システムアーキテクチャ,問合せ処理等について検討し,プロトタイプシステムの開発を推進した.特に,ストリーム処理における映像データ管理機構を開発し,タプルストリームと映像ストリームの統合処理を可能とするシステムを構築し,実験評価を行った. ・ストリーム永続化処理:高レートで到着するストリームの永続化処理が要求される場合を想定し,書込み処理の遅延化と動的制御によるストリームデータの永続化 ・省エネルギー型(グリーン)ストリーム処理:分散ストリーム処理環境において,ノード障害が発生し得る動的環境下での演算子の最適配置に基づく低コストストリーム処理手法を開発した. ・データの品質:データの曖昧性がある場合における確率的推論機構の導入,ストリーム処理における効率的な来歴管理手法,データ品質を保障するための外れ値検出等の手法を開発した. ・耐故障性:昨年度考案した,従来手法に比べて飛躍的に柔軟性の高いリカバリー処理方式について,より深い検証を行うと共に,それを考慮した問合せ最適化手法を開発した. ・セキュアストリーム処理:移動軌跡ストリームを対象とした連続的k-匿名化技法を開発した.
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