研究概要 |
これまでの研究成果を発展させ,年度当初に予定していたコアとなる各研究項目に対応して,以下の通りの研究成果を上げた. ・複合型ストリーム処理:タプルと連続メディアストリーム処理の統一的な処理が可能なデータモデル,システムアーキテクチャ,分散環境での動作モデル等について,プロトタイプシステムの開発を推進した.また,ビデオ映像情報とKINECT等を用いたセンシングデータの統合を対象に,プロトタイプを含めた検証を行った. ・省エネルギー型(グリーン)ストリーム処理:XMLストリーム処理を対象に省電力型のストリーム処理方式を開発した. ・実行環境適応性:ストリーム永続化処理やDBとの連携等の実行性能が上がりにくい制約のある環境において,効率的なストリーム処理を行う処理方式を開発した. ・データの品質:不確実性を有するデータの分析手法,来歴管理を含むデータの信頼性,外れ値等のデータ品質を扱うためのモデル,Twitterストリームにおける情報発信源の有用性評価,データの意味処理のための枠組み等の課題に関して,それぞれ新たな技術を開発し,一部は開発中のストリーム処理システムへの組込みを行った. ・耐故障性:従来手法に比べて飛躍的に柔軟性の高いリカバリー処理方式について,より詳細な分析を行うと共に,開発中のストリーム処理システムへの組込みを行った, ・セキュアストリーム処理:クラウド環境におけるストリーム処理等を想定し,暗号化されたデータのストリーム処理方式を開発した. 上記のコアとなる研究テーマの周辺研究として,大規模データのマイニング技術や探索技術等についても.いくつかの事例を対象に研究を推進した.
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