研究課題/領域番号 |
21240024
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
船橋 新太郎 京都大学, こころの未来研究センター, 教授 (00145830)
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研究分担者 |
山本 洋紀 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教 (10332727)
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キーワード | 前頭連合野 / 遂行機能 / 記憶想起 / トップ・ダウン制御 / 対連合学習課題 / 遅延見本合わせ課題 / 遅延期間活動 |
研究概要 |
サルに12対の視覚刺激を用いた対連合学習課題を行わせた。3-5秒の試行間間隔の後、モニターの中央に注視点が現れる。サルが注視点を注視すると同時にサル用チェアに設置したレバーを押すと試行が始まる。試行の開始1秒後にサンプル刺激が0.5秒間呈示される(Sample期)。5秒間の遅延(Delay 1期)の後、視覚刺激が0.5秒間呈示される(Match 1期)。呈示される視覚刺激は、サンプル刺激と対になる刺激(Match条件)か、対ではない刺激(Distractor条件)のいずれかで、前者の場合は0.5秒以内にレバーを放すと報酬を得られる。後者の場合は、Match 1期とこれに続く1秒の遅延(Delay 2期)のあいだレバーを押し続けていると対になる刺激が出現する(Match 2期)。この時0.5秒以内にレバーを放すと報酬を得られる。刺激として12対の視覚刺激を使用し、刺激対は試行ごとにランダムに選択した。前頭連合野外側部より約150個の単一ニューロン活動を記録し、対となる視覚刺激に対して選択的に応答するニューロンが多く見つかること、刺激対に対する選択性強度を下側頭葉ニューロンで報告されている値と比較した結果、前頭連合野ニューロンの方が選択性強度が高いことが明らかになった。一方、ヒトに、サルで行っているのと同様の対連合学習課題を行ってもらい、賦活の観察される脳部位をfMRIによって同定しようと試みた。6対の視覚刺激を用いて作成した対連合学習課題を使用して3名の実験協力者で賦活部位を検討した結果、前頭連合野の外側部および内側部で賦活が観察された。
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