研究課題/領域番号 |
21240043
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
権藤 洋一 独立行政法人理化学研究所, 新規変異マウス研究開発チーム, チームリーダー (40225678)
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研究分担者 |
福村 龍太郎 独立行政法人理化学研究所, 新規変異マウス研究開発チーム, 開発研究員 (90392240)
村田 卓也 独立行政法人理化学研究所, 新規変異マウス研究開発チーム, 開発研究員 (70305001)
牧野 茂 独立行政法人理化学研究所, 新規変異マウス研究開発チーム, 開発研究員 (30462732)
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研究期間 (年度) |
2009-05-11 – 2013-03-31
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キーワード | 突然変異 / ゲノム機能 / 疾患モデル動物 / DNAシーケンシング / ミュータジェネシス / マウス / 遺伝学 / 化学変異原 |
研究概要 |
コーディング配列49.6Mbを標的濃縮するシステムと、超高速DNAシーケンシングを組み合わせ、理研変異マウスライブラリー13000系統の個々の系統から100以上の点突然変異を検出するシステムを確立した。要する時間、費用、人手を総合すると、従来のPCR法に基づく高速高精度変異検出法よりもさらに1000倍以上の高速変異検出システムとなっている。ライブラリーから発見した変異も2000を越え要望に応じて提供できる。実際に解析した変異系統からは、Wntシグナル伝達の鍵となるbetaカテニン遺伝子に発見した変異が、普遍的に発現している遺伝子でありながら、極限られた発生時期のそれも限られた生殖組織にのみ異常をもたらし、結果として卵や精子は正常ながら不妊を呈する疾患モデルが確立できた。また、Hhシグナル伝達においてGli転写因子を正負両面で制御しているSufu遺伝子に発見した変異からは、これまでのGli制御の定説を覆す新しい分子機構を明らかにした。いずれも標的遺伝子に10を越えるさまざまな点突然変異群をライブラリーから発見樹立し、1アミノ酸置換による機能低下型の表現型の解析可能になったために新発見および新しいヒト疾患モデルの開発につながった。また、ライブラリーのそれぞれの変異系統はこれまで少なくとも平均3000個の点突然変異を有すると推定していたが、超高速DNAシーケンシングによって変異検出精度があがったために、1系統あたり少なくとも平均5000個有することが新たにわかった。従来は標的遺伝子に発見した変異の単一効果のみを解析するため3年以上かけて戻し交配し他の変異を取り除くのが常法であったが、1系統あたりゲノム全体に100以上のコーディング変異を網羅できるようになったことで、戻し交配をすることなく即座に交配し修飾遺伝子など変異間相互作用まで捉え体系的な多因子疾患モデル開発が可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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