研究課題/領域番号 |
21240066
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
大矢 勝 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (70169077)
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研究分担者 |
尾畑 納子 富山国際大学, 現代社会学部, 教授 (60201406)
片山 倫子 東京家政大学, 家政学部, 教授 (20056386)
中井 明美 九州女子大学, 家政学部, 教授 (00115891)
三ツ井 紀子 千葉大学, 教育学部, 教授 (40106092)
天津 玉子 昭和女子大学, 大学院・生活機構研究科, 教授 (90092478)
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キーワード | 安全 / 教育 / 四塩化炭素 / 汚染布 / 界面活性剤 / 洗浄 |
研究概要 |
被服整理学実験や衣料管理試験における化学物質等のリスク軽減のために昨年度提案した実験方法の確認試験を行った。すなわち、四塩化炭素の代替溶剤としてプロパノールを用いて作成したカーボンブラック汚染布、酸化鉄汚染布、熱変性たん白質汚れ、および各種油性汚れの単独汚染布を用いた洗浄試験を行いその実用性を評価した。その結果、汚れの種類によって洗浄力の高い洗剤の種類が異なるという結果を得たが、その傾向に矛盾はなかった。湿式人工汚染布との比較試験も行い、新汚染布、湿式人工汚染布ともに有効な洗浄結果を得ることを認めた。よって安全性を確保した汚染布作成法で、洗浄試験を実施することが可能であることが分かった。また、界面活性剤の環境リスクを確認するために、2種混合系の界面活性剤の水生生物毒性を調べた。アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤の混合系で特異的に界面活性が高まる傾向が認められたが、特に水生生物毒性は高まることはなかった。よって、界面活性剤混合系であっても、特に毒性が高まることがないことを示した。これは、界面活性剤の環境リスクをみる場合に特に界面活性が高まる条件を考慮する必要があまりないことを示すのもので、昨年度と同様、界面活性剤を含むハウスホールド商品の実態と比べて、PRTR等に伴う界面活性剤試薬に関する厳しい使用制限が不均衡であることが確認できた。その他に、関連実験・試験での他のリスク要因を調べた結果、染料に関するリスク情報が非常に不足していることが分かった。排出の可否も含めての取り扱いの整理情報が求められることが分かった。
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