研究概要 |
青少年の健全なインターネット活用に関する実態と意見を収集するための調査では、平成21年度に小中高校生の保護者を対象にした調査をし、平成22年度には保護者に加えて小学校から中学校、高等学校までの教員を対象にした調査を行い、分析評価結果を報告した。平成23年度には、保護者4.800名、小中高校の教員3,116名、大学教員907名、企業に勤める社会人1,000名、合計9,823名からの回答を得て、分析評価を行った。その結果、携帯電話やインターネットの活用に関する家庭におけるルール作り、保護者と教員の不安、今後の利用環境に関する意見を分析した。また、情報化が急速に進展している社会において、小中高校生から大学生、社会人に求められている能力として、基盤力、人間力、解決力の重要度と現時点におけるレベルに対する満足度を評価した。 また、青少年の健全なインターネット活用を促進するために、学校教員の情報安全教育に関する指導力向上とインターネット情報に対する保護者の判断力を向上させるためのビデオモジュールを10本制作し、本研究の目標であった50本を超える合計53本とした。これらのビデオモジュールは開発したビデオサーバーから提供できるようにし、Web経由で視聴できるようにした。また、53本のうち、単純なビデオファイルである36本は、近年普及が進んでいるスマートフォンからも視聴できるようにした。スマートフォン用の視聴インタフェースは、アクセスする端末に応じて、配信形式を動的に変更している。また、視聴履歴の管理機能や、メモ入力機能を持つ。これらのビデオモジュールのメタデータを学習オブジェクトリポジトリに登録し、外部へ発信した。 さらに、英国と米国における同様な問題に対する現状調査と専門家との意見交換を行い、本研究の総合的なまとめ方について整理した。
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