研究概要 |
本研究では,活褶曲・伏在逆断層が広範に分布する日本海東縁・北海道・東北日本を代表的なテストフィールドとして,高分解能の空中写真判読・地形地質調査にもとづき,従来の活断層線で示される活断層図だけではなく,震源断層における過去の地震の繰り返しによる長期的な地殻変動によって形成された長期的な地殻変動の証拠を示す河成・海成段丘面を含めた変動地形のマッピングを目的とする.平成21年度は,まず本申請課題の対象領域についての文献など既存資料の収集を行った.東北日本南部の変動地形マッピングを行う目的手,1940年代米軍撮影・60年代および70年代国土地理院撮影の縮尺4万分の1,2万分の1および1万分の1空中写真を購入した.これらのデータに基づき,越後平野・国中平野・高田平野・足柄平野など東北日本に分布する堆積平野・盆地縁辺の活褶曲・活断層の変動地形の抽出を行った.また,変位速度算出のために高田平野において火山灰の分析調査を行った.このほか,国中平野南断層帯を含む国中平野の浅部地下構造を明らかにするために重力探査と,『ひずみ集中帯の重点的観測調査』で取得した反射法地震探査のデータ解析の一部を実施した.
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