研究課題/領域番号 |
21240074
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
今泉 俊文 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50117694)
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研究分担者 |
石山 達也 東京大学, 地震研究所, 助教 (90356452)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 変動地形 / 活断層 / 活褶曲 / 伏在断層 / 地震隆起 / ボーリング調査 / 反射法地震探査 / DEMデータ |
研究概要 |
本研究では,活褶曲・伏在逆断層が広範に分布する東北日本の日本海側と奥羽山地・阿武隈山地の東麓の代表的なフィールドにおいて,高分解能の空中写真判読・地形地質調査にもとづき,従来の活断層線で示される活断層図だけではなく,過去の地震の繰り返しによる長期的な地殻変動によって形成された河成・海成段丘面を含めた変動地形から想定される伏在活断層のマッピングを行い,主要活断層とともに想定震源断層を検討することを目的とする. 平成24年度は,21年度以降調査を行ってきた新潟平野・高田平野・長野盆地・会津盆地などの地域において,活断層・活褶曲に伴う変動地形の抽出と活動性評価の基礎資料となる変位速度を見積った.この研究は,『ひずみ集中帯の重点的観測調査』で得られた地下構造資料を合わせて,伏在活断層の活動性評価のための基礎的資料とした. また,地殻変動の指標として用いられ海岸段丘の旧汀線高度のうち,特に西津軽地域や北部三陸海岸地域の完新世段丘の旧汀線高度分布を調べ,隆起様式と隆起速度から沿岸海域に伏在する活構造と想定震源の検討を行った.この中で,2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に伴って沈降現象が見られた仙台平野以南の海岸平野において,反射法地震探査によって沖積低地下に伏在する活断層の可能性を探った. 一方,内地盆地では,北上低地西縁や会津盆地西縁地区において浅層反射法地震探査の解析結果を整理し,さらに地下に伏在する活断層変位速度を見積もるために,会津盆地において断層変位基準の層序を確立するためのボーリング調査を行った.これらの調査結果によって,これまで評価されていた活断層の変位速度が大きく見直される可能性が高くなった. また,これまでの調査結果のマッピングのために各地のDEMデータを精査して利用可能なデータの取得を行い,一部地域では3D画像化を試みた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現地調査において,2012年夏に会津盆地でボーリング調査を,2013年冬に仙台平野南部の地下構造調査や沖積低地の詳細測量などを実施できた.また,伏在活断層の成果のマッピングに当たり,基図作成に予定している高分解のDEMデータが一部地域で取得でき,これらのデータを用いた地形解析もすすめることが出来た. 更に,ひずみ集中において伏在活断層のマッピングとそれぞれの断層における変位速度の解明が進み,これまでのデータを一新することが出来た.
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今後の研究の推進方策 |
分担者はじめ連携研究者の協力で,これまで取得した伏在活断層のデータに基づいて,変動地形の特徴ごとにマッピング作業を進める.マッピングに当たっては,凡例の整備と解析基図の整備が重要であるので,連携研究者や研究協力者間で,表示方法やデータの統一性に関して検討を行う.また,代表者とこれまでの分担者・連携研究者・研究協力者が行ってきた関連研究課題での成果をも可能な限り取り込めるように,引き続きデータの相互チェックを目指す.そのために,少なくともこれまで同様に研究集会を企画して共同作業に当たる.
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