研究課題/領域番号 |
21241014
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
小幡 範雄 立命館大学, 政策科学部, 教授 (70224300)
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研究分担者 |
森 裕之 立命館大学, 政策科学部, 教授 (40253330)
石原 一彦 立命館大学, 政策科学部, 教授 (80388082)
平岡 和久 立命館大学, 政策科学部, 教授 (70259654)
松本 克美 立命館大学, 法務研究科, 教授 (40309084)
杉本 通百則 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (40454508)
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キーワード | 環境政策 / アスベスト / アジア / 公共政策 |
研究概要 |
本研究では、高い経済成長の下で大量にアスベストを消費しているアジア各国でのアスベスト災害・公害を研究対象として、学際的研究体系を構築し、包括的な検証を行うことを目的としている。平成23年度は三ヶ年の本研究プロジェクトの最終年度にあたり、各国の実態や国内での動向に関する継続的な調査を行いつつ、国際会議や学会等での研究報告、論文成果の発表を行った。 調査活動について、海外の実態に関しては前年度までの現地調査結果および文献資料の整理・検討に基づき、アジアについては同地域全体、インド、ベトナム、先進国についてはイギリス、ドイツ、カナダをテーマとした論文発表を行った。 国内については、特に2011年3月11日に発生した東日本大震災を鑑みて、主に建築物倒壊によって発生する震災時のアスベスト災害問題を中心に、関係省庁・自治体、被災現地の調査を行い、その実態と問題点および政策課題について国内外に発信を行った。世界のいずれの国でもアスベストの大半が建築物に使用されており、各種天災によって同様の問題が発生することが懸念され、アジアに向けて同件を発信する意義は高いものといえる。 成果発信としては、特に第10回アジア・太平洋・NPO環境会議台北大会(APNEC10)でのアスベストセッションの実施と韓国ソウルでの国際会議Asian Professional Networks on Asbestos and Related Issues(APNARI2011)での報告が挙げられる。台北では日本のアスベスト被害の実態、被害補償・救済の動向、震災アスベスト問題についての報告、韓国では日本のアスベスト救済法の財政問題や震災アスベスト問題についての報告を行った。また、大学紀要『別冊政策科学』アスベスト問題特集号の発刊を行い、総合的・学際的に成果のとりまとめを実行した。
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