研究課題
心臓形成ロードマップを用いた効果的心筋再生法の開発として、本年度は筋形成転写因子MEF2cについて解析した。MEF2cはδ・β・γドメインの有無により8種類のスプライシングパリアントの存在が知られているにも関わらず、そのドメイン解析は行われていない。そこで本年度は、MEF2cの心臓形成において重要なドメイン・スプライシングバリアントを明らかにすることを目的とした。RT-PCRを用いたMEF2c各スプライシングバリアントの判別法を構築し、Whole-mount in situ bybridization法と併用により、アフリカツメガエルにおけるMEF2cスプライシングバリアントの発現箇所を解析した。その結果、typeII(δ+/β-/γ+)とtypeVI(δ-/β-/γ+)が心臓に発現していることを明らかにした。また、MEF2cを用いた心臓誘導系を、アフリカツメガエル胚を用いて新たに構築した。その系を用いて、スプライシングバリアントごとの心臓誘導活性の差を解析したところ、γドメインが心臓形成に重要である事を明らかになった。今後は、心臓誘導活性の高いスプライシングバリアントを用いた「効果的心筋再生法」を、哺乳類ES/iPS細胞・繊維芽細胞・間葉系幹細胞に適用し、心筋の再生研究を継続して行う。今年度の研究によって上記の様に心筋については本研究の目的である「新しい臓器再生技術の実現」に目処をつけることができた。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (11件)
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