研究課題
本研究は、環インド洋地域における宗教復興の実態を、地域研究に立脚した地域間比較の方法によって明らかにし、グローバル化した当該地域の社会に対する理解を、宗教変容を通じて深化させることを目的とする。特に、世俗化の逆行現象とも言える近年の「再宗教化」「再聖化」が、グローバル状況下でのテクノロジー社会への対応、新しい生命倫理観の誕生につながっていることに着目するものである。初年度の平成21年度においては、(1)文理融合をめざす総合的地域研究の方法をめぐる検討、(2)環インド洋の各地域における宗教復興の現状調査、(3)各地域における原典資料を含むリソースの収集、(4)ヒンドゥー教、イスラームを中心とする宗教と先端医療および生命倫理との関係性をめぐる事例研究、などを行った。また、マレーシア国民大学イスラーム文明研究所から専門家をお招きして、国際シンポジウム「イスラーム・科学・文明」を開催し、イスラームと科学技術の相関性について歴史性と現代性の両面から総合的な検討を加えた。国内ワークショップとして開催した「環インド洋地域におけるイスラーム復興」においては、環インド洋イスラーム諸地域における宗教復興の実態について地域間比較の観点から考察を行った。全体として、総合的地域研究の方法および実証的な事例の地域間比較において、本プロジェクトの基盤となる研究を実施することができた。資料収集においても重要な文献が集積され、次年度以降の研究に役立つリソース作りができた。
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