世界神話の二元構造の研究にあたり、明暗、水と火、愛と反愛、罪と罰などにつづき、異界と常世にテーマをしぼって研究し、さらにつぎのプロジェクトへの発展をめざして、文明のはじまりの神話について、とくに農耕、金属、繊維の神話にまとをしぼってシンポジウムを8月におこなった。また、12月には奈良で「神話のシルクロード」と題するシンポジウムをおこない、世界神話が日本にまで伝わること、そしてそこで二元論的展開をしめすことを確認した。その成果は3月に「神話のシルクロード」として研究書にまとめ、印刷刊行した。3月には千葉で総括研究会をひらき、聖なるものと穢れというテーマでいままでの研究の総括と25年度の各地での調査活動の報告をおこなった。12月には神話学論集「神話・象徴・図像3」を刊行した。
|