1. 沖縄県伊江島ナガラ原東貝塚において発掘調査を実施した(8月15日~29日)。発掘調査の結果、貝塚において南九州から移入された成川様式後半期の土器の存在を確認し、おれがアカジャンガー式土器の初頭に併行することを知り得た。この時期に南九州との関係が明らかになったことは成果である。発掘調査の成果を熊本大学考古学研究室報告第45集にまとめた。 2. ナガラ原東貝塚において、堆積学、貝類学、植物学、動物学の分析を実施した。全俸的にこれまでとおおきく変わることのない結果であった。 3. 沖縄貝塚時代後期の土器編年を検討するために、沖縄県立埋蔵文化財センターにおいて伊江島出土土器の検討をおこなった(11月4日~8日)。 4. 古墳時代の貝交易について検討をすすめるため、貝交易研究会をたちあげ、鹿児島県立歴史資料センター黎明観において2回の研究会を実施した。また西原海岸採集のゴホウラ腕輪未成品の実測を行った(8月8日、9月21日)。貝交易研究の成果に一定の進展があった。 5. ヤコウガイ交易研究のために、沖縄県立埋蔵文化財センターならびに久米島文化センターで計測作業を実施した(11月4日~5日、3月11日~12日)。
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