研究課題/領域番号 |
21242027
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
木下 尚子 熊本大学, 文学部, 教授 (70169910)
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キーワード | 琉球列島 / ナガラ原東貝塚 / 5~7世紀 / 柱穴 / 地床炉 / ヤコウガイ / 土器圧痕 / 貝塚時代後期 |
研究概要 |
1.沖縄県伊江島ナガラ原東貝塚において発掘調査を実施した(9月1日~9月15)。昨年度からの課題になっていた立位シャコガイを精査して柱穴であることを確認し、包含層において地床炉を検出した。これによって包含層が住居跡であることが実証できた。発掘調査区を地山まで掘り下げ、遺跡の開始時期を確認して一連の発掘調査を終えた。今年度の成果を『熊本大学考古学研究室報告第47集』にまとめた。 2.ナガラ原東貝塚において、堆積学、貝類学、植物学、動物学の分析を実施した。III層の14C試料(木炭)を採取し、7世紀のデータを得た。 3.11月12日、13日に熊本大学において研究会を開催し、これまでの成果について、遺構、土器編年、自然遺物、民族考古学の担当から報告をおこない、報告書作成にむけて計画をたてた。 4.7月25・26日に与那国島トゥグル浜遺跡の、8月22日に沖永良部島西原海岸遺跡出土のヤコウガイの計測を行った。 5..2月27~28日、土器圧痕の調査を実施した。山崎純男氏と担当学生による。今後レプリカ法で確認し、報告書にまとめる予定。 6.3月28・29日、出土石器の調査を実施した。岸本義彦氏と担当学生による。石質の鑑定を神谷厚昭先生に依頼し、これまで出土したすべての石器にかんして確認を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1.予定していたナガラ原東貝塚の発掘調査を順調に終えた。 2.研究会を予定通り開催し、報告書作成への計画を実施している。 3.発掘調査による成果が年ごとにあがっており、最終報告書の成果がほぼみえている。
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今後の研究の推進方策 |
1.最終成果報告書を作成する。 2.夏に研究会を開催し、報告書に収斂させる内容を深化させる。 3.年度末には報告書を刊行する。
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