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2012 年度 実績報告書

東南アジア古代・中世考古学の創生

研究課題

研究課題/領域番号 21242028
研究機関鹿児島大学

研究代表者

新田 栄治  鹿児島大学, 法文学部, 教授 (00117532)

研究分担者 江上 幹幸  沖縄国際大学, 公私立大学の部局等, 教授 (30320518)
菊池 誠一  昭和女子大学, その他の研究科, 教授 (40327953)
山形 眞理子  昭和女子大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (90409582)
丸井 雅子  上智大学, 外国語学部, 准教授 (90365693)
研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワード東南アジア / 古代・中世考古学 / タイ / ラオス / ベトナム / カンボジア / インドネシア / 交易
研究概要

東南アジアにおける古代・中世考古学を創生するために、タイ、ラオス、ベトナム、カンボジア、インドネシアでの現地調査を実施した。タイでは6~9世紀の都市国家連合体・ドヴァーラヴァティーの都市遺跡に3類型があること、交易窓口、貿易品供給地、そのネットワーク上の都市の3類型であることを解明。ドヴァーラヴァティーとクメールがメコン東岸にも浸透していることを初めて明らかにした。
ベトナムでは初期チャンパ遺跡から出土した土器と瓦の検討に基づき、中部のトゥ-ボン川流域の重要性を指摘した。これらの中部河川沿いに成立した地方政体の連合体としてチャンパの実像を描くことができた。また一括出土銭の分析結果から、13世紀前半の陳朝から19世紀の阮朝に現れること、ベトナム人の領土拡張に伴う現象であることを明らかにした。出土銭研究は東南アジアでの新しい方法として今後の調査が期待できる。
沈没船の調査研究はフィリピンにおいて盛んであるが、本研究でもフィリピン西部、15世紀のパンダナン島沖沈没船遺跡の状況と積荷の陶磁器についての研究を行った。積荷の主要部は中国、ベトナム、タイ産の陶磁器であるが、その他にも鉄鍋が大量にあったことは当時の中国-東南アジア貿易商品の実態だけでなく、東南アジアの鉄生産と供給についても重要な問題を提起することとなった。
カンボジアにおいては近年の沈没船の調査研究をまとめるが、特に15世紀の沈没船、コッコン沖の例についての調査と文化財保存について新しい展開をまとめた。
インドネシアでは西ティモールにある「巨石記念物」の現地調査を精細に実施し、現在も儀礼の場として機能している実態をエスノアーケオロジーの方法論からまとめることができた。以上、東南アジアの3~19世紀、古代から中世、近世に至る考古学を創生した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Traditional Whaing Culture and Social Change in Lamalera, Indonesia: an analysis of the catch record of whaing 1994-20102013

    • 著者名/発表者名
      Egami, T. and Kojima, K.
    • 雑誌名

      Kishimgami, S. Hamaguchi, H. and Savelle, J.A eds. Anthropological Studies of Whaling, SENRI ETHNOLOGICAL STUDIES

      巻: 25 ページ: 155-176

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 南朝の漢系・六朝系瓦-ベトナム北部・中部における瓦の出現と展開-2012

    • 著者名/発表者名
      山形眞理子
    • 雑誌名

      古代

      巻: 129・130合併号 ページ: 241-270

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マレーシア、スンガイ・バトゥ遺跡の発掘調査成果2012

    • 著者名/発表者名
      山形眞理子・深山絵実梨
    • 雑誌名

      東南アジア考古学

      巻: 32号 ページ: 113-119

    • 査読あり
  • [学会発表] Crossing the "Boundary"?: some Archaeological aspects of the cultural transition from Han to Linyi2012

    • 著者名/発表者名
      Tawara, K. and Yamagata, M
    • 学会等名
      The 14th International Conference, European Association of Southeast Asian Archaeologists
    • 発表場所
      Dublin Castle Conference Centre
    • 年月日
      20120918-20120922
  • [学会発表] The Development of Regional Centers in Ancient Champa: viewed from Recent Archaeological Advancement in Central Vietnam2012

    • 著者名/発表者名
      Yamagata, M、Nguyen, K.D. and Bui, C.H.
    • 学会等名
      New Research in Historical Champa
    • 発表場所
      Maison de l'Asie, Paris
    • 年月日
      20120618-20120619
  • [学会発表] ベトナム沿岸地方における鉄器時代の葬制2012

    • 著者名/発表者名
      山形眞理子
    • 学会等名
      日本考古学協会第78回総会
    • 発表場所
      立正大学
    • 年月日
      2012-05-27
  • [学会発表] 趣旨説明とタイ葬制の変遷

    • 著者名/発表者名
      新田栄治
    • 学会等名
      日本考古学協会第78回総会
    • 発表場所
      立正大学
  • [学会発表] 威信財としての東南アジアの青銅器

    • 著者名/発表者名
      新田栄治
    • 学会等名
      第6回四学会合同講演会
    • 発表場所
      明治大学
    • 招待講演
  • [学会発表] インドネシア、ラマレラの捕鯨記録(2011~2012)と社会変化

    • 著者名/発表者名
      江上幹幸・小島曠太郎
    • 学会等名
      日本セトロジー研究会第23回大会
    • 発表場所
      宮城県マリンピア松島水族館
  • [学会発表] インドネシア・ラマレラ村の捕鯨文化とその変化

    • 著者名/発表者名
      江上幹幸
    • 学会等名
      第180回 シマ研究会
    • 発表場所
      沖縄国際大学
  • [学会発表] ベトナム・ホイアンの考古学調査と17世紀の「朱印船交趾渡海図」

    • 著者名/発表者名
      菊池誠一
    • 学会等名
      広南阮氏国際会議
    • 発表場所
      香港大学
    • 招待講演
  • [学会発表] ベトナムにおける水中考古学調査と17世紀

    • 著者名/発表者名
      菊池誠一
    • 学会等名
      2012年度東南アジア考古学会大会
    • 発表場所
      昭和女子大学

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公開日: 2014-07-24  

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