本研究における第1の目的となる「地域協力枠組みの成立と発展に関する基礎的情報の記録」については、H22年度は7月に厦門・南寧、10月にソウル、2月に北京、H23年6月にソウル(繰越)に出向き、東アジアにおける地域主義の専門家や政策担当者からの聞き取り調査を積極的に行った。また6月と11月と3月には国内でも専門家から聞き取り調査を行った。H23年度はさらに数名の聞き取りを行う予定である。 第2の目的「収集された基本資料などをもとに20世紀後半から21世紀にかけての東アジア地域協力枠組みの進展の歴史を叙述する」という点においては、インタビューの記録の編集などをもとにワーキングペーパーの作成をしている。また、1ヶ月に1回程度、定期的に研究会を開き、各担当者と進捗状況を確認しながら歴史の叙述をすすめている。 第3の目的「綿密な分析をベースに、他地域の地域統合の事例と比較検討することで地域統合に関する新たな理論的展開をめざす」という点においては、収集した資料やデータをもとに、計画的に分析をすすめている。H22年度は、研究会でそれぞれの分析した研究結果などを発表し他地域の地域統合の事例と比較しながら意見交換を積極的に行った。 研究代表者および研究分担者は、これまでの研究実績に、上記の資料収集と研究活動の成果を活かすことができ、この研究における聞き取り調査の結果は、かなりの数の論文や発表などに反映された。
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