• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

AdS/CFT対応とGIT安定性

研究課題

研究課題/領域番号 21244003
研究機関東京工業大学

研究代表者

二木 昭人  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90143247)

研究分担者 安井 幸則  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (30191117)
キーワードケーラー・アインシュタイン計量 / 乗数イデアル層 / Fano多様体 / 二木不変量 / リッチ・ソリトン
研究概要

スカラー曲率一定ケーラー計量の存在はK安定性,またはKポリ安定性と同値であろうと予想され,これはドナルドソン・ティアン・ヤウ予想と呼ばれている,これとは別に漸近的チャウ安定性と呼ばれるGIT安定性の概念がある.この条件は偏極多様体(M,L^k)が任意のkに対し,balanced計量を持つことと同値である.balanced計量はkが無限大に近づくとき適当な仮定の下で,スカラー曲率一定ケーラー計量に収束することが期待されている.しかし,ケーラー・アインシュタイン計量を持つファノ多様体が必ずしも漸近的チャウ安定性は満たさないことが我々の研究によって知られていた.このことはTodd類でパラメーター付けされる正則ベクトル場のなすリー環の指標の族がすべては消えないことを見ることにより確かめられる.この中の最初のものは二木指標である.二木指標はドナルドソンにより,代数幾何的に定義し直されている.ドナルドソンの用いた不変量とチャウ重みの関係をみることにより,Todd類でパラメーター付けされる正則ベクトル場のなすリー環の指標の族も同様に代数幾何的に定義し直されることが分かった.更にヒルベルトシリーズとの関係も明確にすることができ,小野肇の提起した予想に肯定的解決を与えた.また,我々の結果を用いて,Della Vedova-Zuddasはスカラー曲率一定ケーラー計量を持つ多様体が必ずしも漸近的チャウ安定性は満たさない例をファノ多様体以外で構成した.一方尾高悠司は我々の方法とは異なる方法で,アインシュタイン計量を持つファノ軌道体が必ずしも漸近的チャウ安定性は満たさない例を構成した

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Hilber series and obsturctions to asymptotic semistability2011

    • 著者名/発表者名
      A.Futaki, H.Ono, Y.Sano
    • 雑誌名

      Advances in Mathmatics

      巻: 226 ページ: 254-284

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Toric Sasaki-Einstein Geometry2010

    • 著者名/発表者名
      A.Futaki
    • 雑誌名

      AMS/IP Studies in Advanced Mathematics

      巻: 48 ページ: 107-125

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Separability of gravitational perturbation in generalized Kerr-NUT-de Sitter space-time2010

    • 著者名/発表者名
      T.Oota, Y.Yasui
    • 雑誌名

      Internat.J.Modern Phys.A

      巻: 25 ページ: 3055-3094

    • 査読あり
  • [学会発表] Asymptotic Chow semistability in Kahler geometry2010

    • 著者名/発表者名
      Akito Futaki
    • 学会等名
      International Congress of Chinese Mathematicians
    • 発表場所
      中国, 清華大学
    • 年月日
      2010-12-21
  • [備考]

    • URL

      http://www.titech.ac.jp/whoswho/Profiles/0026/0000067/profile.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi