研究課題/領域番号 |
21244012
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
市川 隆 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80212992)
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研究分担者 |
笠羽 康正 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10295529)
坂野井 健 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80271857)
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キーワード | 惑星探査 / トランジット / 南極 / ドームふじ / 赤外線 |
研究概要 |
本研究の主な目的は、南極の赤外線波長における極めて優れた観測条件を生かし、南極において初めて、赤外線波長でのトランジット(食変光)法を応用し、長周期で主星を回る系外惑星を探査することである。その観測を行うために広帯域と狭帯域フィルターを搭載できる3色同時赤外線カメラとそのコントローラの基本設計を行った。南極での運用の場合、比較的遅いネットワーク回線での運用が予想される。特に越冬隊を必要としないリモートでの無人観測を行う必要がある。しかしドームふじ基地は衛星電話回線による通信のみが可能である。そこで継続して観測を進めるために細いネットワーク回線でのリモート観測技術を開発した。平成21年11月出発の第51次観測隊でドームふじ基地における短期間の天文環境の調査を行うため、隊員に大気の水蒸気量を測定する1.7μmまで測定可能な小型赤外線分光器を託してドームふじ基地周辺における夏期の大気水蒸気量とその安定性についての測定を行った。南極での電力は日本から運搬する燃料でまかなわれため、その量は制限される。従って燃費を抑えるためには、できる限り低温での運用が望ましい。しかし制御システムなどの電気・電子機器は-10℃以下になると運用が困難になるものが多い。そこで自己発熱を利用しながら最小限の燃費で運用する温蔵システムを開発し、南極で用いる電気・電子機器などを低エネルギーで保温する実験を行った。
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