研究課題/領域番号 |
21244012
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
市川 隆 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80212992)
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研究分担者 |
笠羽 康正 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10295529)
坂野井 健 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80271857)
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キーワード | 惑星探査 / トランジット / 南極 / ドームふじ / 赤外線 |
研究概要 |
本研究の主な目的は、南極の赤外線波長における極めて優れた観測条件を生かし、南極において初めて、赤外線波長でのトランジット(食変光)法を応用し、長周期で主星を回る系外惑星を探査することである。そのために本年度は40cm望遠鏡と赤外線カメラの機能の向上と性能評価を行い、国立極地研究所において試験観測の後、南極昭和基地に運び、設営することである。40cm望遠鏡には追尾機能を付加し、また制御システムをLinuxから駆動する制御システムの開発を行った。赤外線カメラは広視野光学系を開発し、搭載した。また冷却能力と真空能力を向上する開発も行った。その結果、極地研での天体観測実験の結果、当初の性能が出ていることを確認した。さらに研究代表者は南極地域観測第53次隊に参加し、南極での耐久テストと日本からのリモート観測実験を行うために、昭和基地に40cm望遠鏡と赤外線カメラを設営した。同時に54次隊でドームふじ基地に設営する予定の、本研究で製作した高さ8mのステージと望遠鏡を格納する観測室を極地研のコンテナヤードに仮設置し、組み立て手順の確認、観測室制御システムの開発を行ったのち、昭和基地に運んだ。これらの成果により、平成24年度に昭和基地での系外惑星のトランジット観測とドームふじ基地への移設の準備が整った。その他、3色同時赤外線カメラとコントローラの開発を継続した。市販のFPGボードを用いた安価な3色同時観測のための新読み出し回路が完成し、検出器を駆動する準備が整った。これらの成果は日本天文学会と欧文論文で発表された。
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