研究課題/領域番号 |
21244017
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
粟木 久光 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (30252414)
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研究分担者 |
寺島 雄一 愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (20392813)
黄木 景二 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (70281194)
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キーワード | 宇宙物理 / X線天文学 / 活動銀河核 / 望遠鏡 |
研究概要 |
Compton Thick型活動銀河核は、活動銀河核の中で重要な位置をしめるが、非常に強い吸収のため中心核がよくわからない天体である。本研究では、観測的にこの性質を明らかにすること、ならびに将来に向けた機器開発を行うことを目的とする。 観測的研究:「すざく」衛星の視野内に含まれる混入天体の寄与をXMM-Newton,Chandra、Swiftのカタログを使って評価し、Compton thick天体のX線スペクトルを作成した。10keV以上のエネルギー帯でX線スペクトルが取得できたのは大部分の天体で初である。スペクトル解析より、中心核のX線光度は1型と大差はなく、非常に濃い物質に隠されていることがわかった。また、これら天体の10keV以下と10keV以上の見かけのX線光度は天体毎にバラっいていることも明らかになった。このことは活動銀河核の構造と関係しており今後詳しく調べていく。また、XMM-Newton衛星のカタログを使い、バイアスの少ない活動銀河核サンプルを作成し、その性質を調査した。この結果を研究会ならびに米国の天文学会誌に報告した。 機器開発:平成21年度の目標は基板加工の最適条件の調査、ならびに、多層膜レプリカ法の最適条件の調査である。前者は、加工前の基板を下加工することにより、放物面側、双曲面側それぞれ数μm以内の母線形状をもつ基板が製作できた。また、レプリカ法については次期X線天文衛星ASTRO-H用の硬X線望遠鏡の製作開発と共通部分が多いことから、硬X線望遠鏡用薄板を使いレプリカの最適条件の調査を行った。その結果0.4nm以下の表面粗さでレプリカが可能となっている。また、非球面基板用のレプリカマンドレルの精密加工(母線形状1μm以下、形状粗さ~数nm)が終了し、平成22年度はこのマンドレルの研磨を行う。
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