研究課題
テラヘルツ領域を含むミリ波帯の広視野高感度天文観測用のイメージングアレイを実現するため、サブミリ波超伝導検出器の試作・開発を行った。宇宙創成のまもないころの低温の天体形成の研究を進める上で、宇宙背景放射を含むミリ波からサブミリ波の広視野高感度観測は極めて重要である。このような検出器は、世界中で競って開発されており、半導体ボロメータやTESボロメータをもちいてミリ波200画素-等価雑音(noise equivalent power) NEP~10-17 W/Hz1/2が達成されている。我々は、ALMA超伝導受信機の開発を通して得た低雑音化や高精度ビームパターン計測の手法を駆使し、極低温0.1 KにてNEP~10-18 W/rHzを達成する超伝導250素子の2次元アレイ検出器の開発を目指した。平成21年から平成24年にかけて、1) 超伝導膜の高品質化 2) 入力光学系の設計・試作 3)信号多重読見出しの開発をおこなった。アルミニウム超伝導膜をシリコン基板上に結晶成長させることに成功し、その結果、NEP~6 x 10-18 W/rHz を達成した (M. Naruseet al. 2012 JLTP)。102画素のシリコンレンズアレイを設計試作し、ダブルスロットアンテナと組み合わせて、超伝導カメラと組み合わせてビームパターンを測定した (T. Nitta et al. 2013 IEEE TST)。予定を超えた成果となるサブミリ波500ピクセル超伝導検出器の試作をおこなった。読出し装置の開発をおこない、100ピクセルが同時に読み出せることをしめした (K. Karatsu et al. 2012 SPIE)。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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