研究概要 |
イオン液体の相変化を主要なテーマとして,研究室製作の超高感度熱量計を用いて熱測定を行った。何が起こっているのかを解明するために,個々の分子やイオンの構造変化の検知に有用なRaman散乱とダイナミクスの情報を与えるNMRの緩和時間測定も併用した。その結果,ユニークな相挙動はイオンの立体構造の多様性とそのフレキシビリティに起因することが解明された。本研究で発見された新規熱現象は,多くの試料で起こるリズム的凝固・融解現象,間歇的結晶化,可逆的凝固・融解過程,ガラスから結晶化に至る過程でのソフト化(液化)などである。
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