研究課題
Gbitクラスの大容量MRAMを実現するためには、メモリセルの磁性電極として、1.大きな垂直磁気異方性を示す。2.トンネル接合の磁気抵抗比(TMR)として約100%を示す。3.ダンピング定数が小さいことが望まれる。今年度はこのような観点からMn-Ga電極トンネル素子のTMR比と二三の垂直磁化膜のダンピング定数を系統的に調べた。Mn-GaのTMRについてMn-Ga/MgO/CoFeトンネル接合をMn-GaがDO_<22>とL1_0の二つの組成について作製しTMR比を調べた。DO_<22>のTMR比の方がL1_0のそれに較べてやや大きく、10Kで22%,300Kで9.8%であった。このようにTMR比の値が期待値(100%)に較べて小さい理由について考察した。ダンピング定数αについてMn_<3-δ>Ga薄膜δ=0.88(DO_<22>)でα=0.015δ=1.46(L1_0)でα=0.008であった。またいずれの組成でも垂直磁気異方性定数Ku=15Merg/ccであった。このような垂直磁気異方性が大きく且つダンピング定数の小さい合金薄膜ははじめての報告であり、その原因について理論計算の結果と比較しながら考察した。L1_0FePt合金膜α=0.06Ni/Co多層膜α=0.04-0.08であった。
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