研究課題/領域番号 |
21246015
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
栖原 敏明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90116054)
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研究分担者 |
藤村 昌寿 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80263218)
上向井 正裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80362672)
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キーワード | 光集積回路 / 非線形光学 / 光導波路 / 量子光学デバイス / フォトニクス |
研究概要 |
本年度は強閉じ込め導波路と短周期分極反転構造の形成技術の確立と集積デバイスの試作・評価を重点的に研究し、以下の成果を得た。 1.強閉じ込め導波路作製技術:接着研磨薄膜結晶におけるマイクロ選択プロトン交換増速化学エッチングによるリッジ導波路形成において、プロトン源依存性や電圧印加効果を実験的に調べ、リッジ形状と光波閉じ込めの改善を行った。 2.短周期分極反転擬似位相整合(QPM)構造作製技術:接着研磨薄膜結晶におけるQPM構造形成の検討を続け、加熱パルス電界印加法により周期12μm程度のQPM構造を形成する技術を確立した。またMgo:LiTaO_3結晶に周期2μmまでのQPM構造を形成する技術を確立した。さらに紫外光照射常温電圧印加法のMgO:LiTaO_3への適用や、電子ビーム描画形成周期電極による分極反転に関して実験的知見を得た。 3.非線形量子フォトニックデバイスの作製と特性評価:薄膜結晶強閉じ込めリッジ導波路を用いたQPM-SHGデバイスを作製しその動作を実証した。また可変波長光子対発生デバイスを実現するためMgO:LiNbO_3光子対発生デバイスを設計・作製し、特性を評価した。理論予測に近い効率と光子対波長の温度依存性が得られ、光子対波長制御の可能性を実証した。さらに分極反転構造の新応用として、ブラッグ偏向型電気光学効果空間光変調器を提案し、試作デバイスで青緑色光および紫外光に対して良好な変調特性を達成した。 4.集積非線形フォトニックデバイスのための半導体レーザの設計・作製:量子フォトニックデバイスの励起光源として使用できる可変波長単一モード発振リッジ導波路型DBRレーザや2波長集積DBRレーザを設計・作製し、その動作を実証した。
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