研究分担者 |
高木 周 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30272371)
杉山 和靖 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任准教授 (50466786)
杵淵 郁也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (30456165)
小笠原 紀行 東京大学, 大学院・工学系研究科, 研究員 (00552184)
一柳 満久 東京大学, 大学院・工学系研究科, 研究員 (00584252)
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研究概要 |
本研究では,ミクロな界面物理現を分子スケールから詳細に解析し、マクロな流体運動を記述するためのマルチスケール解析手法を確立することを目指している.平成22年度は以下の成果を得た. (1)分子スケールにおける界面近傍の流れ現象の解析手法の開発 界面の分子動力学シミュレーションを行うための粗視化手法として散逸粒子動力学法の検討を行った。 (2)界面活性剤の吸着した気液界面の可視化手法の構築 界面活性剤の気液界面への吸着挙動を明らかにするため、蛍光性界面活性剤を異なる濃度で溶解させた水溶液に関して、界面に吸着した活性剤濃度と蛍光発光量の校正曲線を取得した.また,流れの存在下で界面活性剤の気液界面における濃度分布からもたらされるマランゴニ効果と流れのバランスによる急激な界面濃度の変化を捉えることに成功した. (3)三相界面近傍の流動の詳細解析と界面制御技術の確立 T字型マイクロチャネルにおいて10ミクロン程度の微小気泡が生成される際のメカニズムを明らかにするために、超高速度カメラによる界面運動及び液相流体の速度場計測を進め,得られた知見をもとにより小さな気泡を作る方法を検討した.その結果として,流路形状を工夫することにより,T字型チャネルによる気泡生成としては世界最小の6ミクロンの気泡の生成に成功した.
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