研究概要 |
本研究の目的は,環境に優しい次世代電池電力貯蔵システムの基盤技術を確立することである。具体的にはカスケードPWMコンバータを電力変換回路に採用した電力貯蔵システムを開発する。大学の研究室で実験可能な最大容量である三相200V,10kW,20kWhシステムを設計・製作し,その実有効性を実証する。平成21年度はカスケードPWMコンバータを電力変換回路に採用した実験システムの基本設計を行った。6.6kV高圧大容量システムの一相当たりのカスケード段数は10(電池モジュール総数は30台)となるが,本研究は大容量システムだけでなく400V/200V低圧中容量システムも研究対象としているので,試作システムの一相当たりのカスケード段数は6(電池モジュール総数は18台)とした。この基本設計とSOCバランス制御の妥当性を確認するために,シミュレーションプログラムを開発した。過渡時を含めた正確な二次電池のモデリングは極めて困難であるので,電池は理想的な電圧源として三相カスケードPWMコンバータの基本設計の妥当性をシミュレーションにより確認し、三相カスケードPWMコンバータを試作した。
|