研究概要 |
同一センサで,光画像・蛍光画像・イオン画像を同時測定できる世界に類をみないマルチモーダルセンサを実現し,このセンサをCMOS/CCD技術によりそれらの情報を画像化できるバイオイメージセンサを製作する.さらにこのバイオイメージセンサに生体,細胞などを直接,密着または培養させることにより,それらの情報をリアルタイムに観察できるシステムを製作することを目標としている.従来蛍光画像は蛍光顕微鏡を用いて,様々なラベルを用いながら生体観察を行ってきた.フィルタを使わないことで,従来の蛍光顕微鏡においては,光学フィルタを交換することでしか撮影できなかった多重染色した蛍光画像を,本イメージセンサを利用してリブルタイム観察が出来る可能性を示し,多重染色した蛍光動画像を取得できる見通し得ることを目的とする.LSI技術とバイオの融合したこの新規デバイスにより,従来の手法で不可能であったことが,可能にとなる.平成22年度は蛍光画像と水素イオンを同時に取得する単体のマルチモーダルイメージセンサの試作を豊橋技術科学大学LSI工場により行ない,そのチップにより,水素イオン信号(pH)と470nm波長,540nm波長を同時に取得することに成功した.平成23年度は,32×32画素の光・蛍光・イオン画像を同時に取得することができるフィルタレス蛍光イオシイメージセンサを製作した.さらにそれらの画像を同時にPC上にリアルタイムにできるソフトウェアも製作した.そのセンサチップと,読み出しシステムを利用して,リアルタイムで蛍光とイオンを同時に動画像を得ることができた.
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