• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

室内環境形成寄与率CRIの時間応答モデル開発とエネルギーシミュレーションへの適用

研究課題

研究課題/領域番号 21246089
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 信介  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00142240)

研究分担者 大岡 龍三  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90251470)
樋山 恭助  東京大学, 生産技術研究所, 助教 (10533664)
キーワード温熱環境形成寄与率CRI / エネルギーシミュレーション / 時間応答 / 計算流体力学CFD / 自然対流
研究概要

室内環境形成寄与率CRIは,各々の熱負荷要素や空調要素の単位の伝熱量に対する室内各点で求められる室温上昇もしくは下降で,伝熱要素に対する室温の感度を示し,室内の温熱環境シミュレーションにおいて広く利用されている。強制対流場でのCRIの骨格は既に考案・開発されているため,本年度は,非空調時など室内の熱輸送が自然対流と放射熱伝達によって生じる場合を対象としたCRIの研究開発を研究目標とした。
CRIは,準定常を仮定した固定流れ場上での熱的な定常状態から計算される。これまで研究の対象としていた換気のある強制対流場では,各対流伝熱源のCRIを求める際,当該熱源からの対流熱伝達量を与え,これが換気で室外に輸送される際の定常状態の温度分布を計算する。しかし,室内換気がない場合は,換気による熱損失がない。従って,従来のCRIの算出方法と同様に固体壁面の断熱を仮定する場合,室内で一定の熱量を発生し続けると室温は無限に上昇する。そこで,換気がない場合は定常解を導くことができないため,従来と同様の手法ではCRIを計算する定常状態を導くことが難しい。そこで,熱源の発生熱量と同一値の一様分布吸熱源を導入し,換気が無い場合におけるCRIを定義した。これで,自然対流場における各熱源の発熱の室内の分配を示すことができる。
この自然対流場におけるCRIを開発したことで,非空調時におけるエネルギーシミュレーションにCRIを適用することが可能となった。つまり,従来の強制対流場におけるCRIを用いた空調時におけるエネルギーシミュレーションと組み合わせることで,空調のON/OFFを考慮したエネルギーシミュレーションが実現することが可能となった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 自然対流が支配するアトリウムにおける室内温熱環境寄与率CRIに関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      張偉栄、加藤信介、石田義洋、樋山恭助
    • 雑誌名

      生産研究 62

      ページ: 83-89

  • [学会発表] Building Energy Simulation Considering Temperature Distribution Based on CFD2010

    • 著者名/発表者名
      Weirong ZHANG, Shinsuke KATO
    • 学会等名
      The Alliance for Global Sustainability(AGS)
    • 発表場所
      Tokyo
    • 年月日
      2010-03-17
  • [学会発表] 室内環境形成寄与率CRIの時間応答モデル開発とエネルギーシミュレーションへの適用(その1)既往のエネルギーシミュレーションにおける技術的課題の抽出と本研究の展望2009

    • 著者名/発表者名
      張偉栄、加藤信介、石田義洋、樋山恭助
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2009-08-27

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi