研究分担者 |
並木 則和 工学院大学, 工学部, 准教授 (40262555)
西村 直也 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (30317367)
関口 和彦 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (50312921)
鍵 直樹 国立保健医療科学院, 建築衛生部, 都市環境室長 (20345383)
東 賢一 近畿大学, 医学部, 助教 (80469246)
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研究概要 |
本年度は研究初年度であり,各担当は主に実験装置の設計・製作や予備的な測定を行った。具体的には,発生評価担当では,気流性状の異なる汚染物質発生量測定用のチャンバ(容積1m^3)を製作し基本性能の評価を行った上で,レーザープリンタからの超微粒子(UFP)の発生量が気流性状により大きく変化することが明らかにした。また,ISOA生成過程を模擬するためのPTFE製のチャンバ(容積2m^3)を製作し,ガス状物質および粒子の濃度減衰特性を調べた。次に,フィールド測定担当では,予備調査として大学や住宅,事務所の23件でUFPの個数濃度やVOC(揮発性有機化合物)濃度の実測を行ったが,特徴的な傾向を見出すまでに至らなかった。さらに,様々な家庭用品から発生するVOCに着目し,ガスバッグでのオゾン添加実験と実際の部屋でのVOC暴露実験を行い,特にワックスリムーバーを使用した際に顕著なUFP濃度の上昇が観察された。次に,捕集除去技術担当では,空調機のエアフィルタ(粗塵用および中性能)のUFP捕集性能を調べるため,ろ材捕集性能評価装置を製作し,実際の事務所ビルに使用されている未使用のエアフィルタろ材と使用中のフィルタの捕集効率を比較した結果,使用履歴により捕集効率が大きく異なることがわかった。次に,挙動予測・疫学的評価担当では,ISOA生成初期段階での反応を素過程ごとに最適な計算手法を調査し,その適用可能性を調査した。さらに,ISOAの健康影響を評価する上で,主に工業用材料のUFPを対象とした毒性評価の文献調査を行った。
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