研究概要 |
Zn系めっきにより表面処理した高張力鋼板が犠牲防食作用によって大気腐食環境で水素脆化するのに対して, Al系合金めっき高張力鋼板では水素脆化感受性が大幅に低下した。その理由として,犠牲防食状態での電位がZn系では. 1. 0Vであるのに対して, Al合金系では約. 0. 7Vで鋼材上での水素発生反応を大幅に抑制するためであることが分かった。また,鋼材への水素の侵入量は鋼材の金属組織に依存し,鋼材中での水素の拡散係数が小さいマルテンサイトの場合には乾湿腐食サイクルの繰返し数の増加で侵入量が増加する。
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