研究課題/領域番号 |
21246111
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中田 一博 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (80112069)
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研究分担者 |
津村 卓也 大阪大学, 接合科学研究所, 助教 (00283812)
高橋 誠 大阪大学, 接合科学研究所, 講師 (10294133)
田代 真一 大阪大学, 接合科学研究所, 助教 (70432424)
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キーワード | 摩擦撹拌接合 / プラスチックス / 金属 / 異材接合 / 接合界面 |
研究概要 |
当該研究は、軽量材料の輸送機器への適用拡大を目指し、これまで困難であったプラスチックスと金属の直接的な異材接合を、摩擦エネルギーを利用する固相接合である摩擦撹拌接合法を応用し、界面の微細構造制御により初めて実現しようとするものである。このため、プラスチックス/軽量金属材料(Al合金、Mg合金、Ti合金)/鉄鋼(高張力鋼など)間の異材接合を実施するために、異材接合プロセスシステム構築、界面ナノ微細構造解析、異材接合強度評価、シミュレーションによる摩擦発熱効果と塑性流動解析及び実用化に向けての基盤データベース構築を行う。 平成22年度は以下の研究を実施した。 1. 【異材接合プロセスシステム構築】平成21年度に新設した点接合タイプの摩擦撹拌点接合装置を用いて、高速回転するツールの摩擦発熱によりプラスチックと金属材料の異材接合を可能とするプロセスシステムを構築した。 2. 【既存金属材料間の異材摩擦撹拌接合特性評価】既存の軽量金属材料(Al合金、Mg合金、Ti合金など)及び鉄鋼材料などとの間の摩擦撹拌接合による異材接合特性について基礎的な評価を進めた。 3. 【プラスチック/軟質軽量金属材料との異材接合】平成21年度の結果に基づいて、プローブは界面には接触させない間接熱圧着方式をプラスチック(EAA、PE)/Al合金(A2017)の組合せに適用し、良好な接合が得られる接合条件を明らかにするとともに、金属材料がMg合金(AZ31)に対しても、Al合金と同様にプラスチックスとの良好な接合が可能なことを明らかにし、その適正接合条件を明示した。 4. 【異材接合界面微細構造解析I平成21度に新設した金属/非金属界面構造観察解析装置を用いて異材接合部の撹拌混合複合層あるいは熱圧着層の微細形成組織構造の解析を進め、金属材料表面の微細凹凸との相関性などを検討した。 さらに、シミュレーションによる摩擦発熱効果・温度履歴予測と塑性流動現象のモデル化に関する検討準備を進めた。
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