研究課題
太陽風の運動エネルギーを利用した宇宙機推進(磁気プラズマセイル推進)の実現可能性を追求するため、磁気プラズマセイル推進の推力特性を評価可能な「磁気プラズマセイル地上実験シミュレータ」の整備ならびに同シミュレータによる実験を実施した。磁気プラズマセイル地上実験シミュレータは、直径2mの大型真空チャンバ中に設置される大口径太陽風模擬プラズマ風洞と、従来型より高出力な磁気プラズマセイル模型、の2つを特徴としたスケールモデル実験システムであり、平成22年度は、磁気プラズマセイル地上実験シミュレータを強化して運用することで、磁気プラズマセイルの原理検証を実施した。具体的には、コイルとプラズマ源とからなるパルス磁気プラズマセイルと太陽風模擬プラズマ流との干渉を実現した。実験研究と並行して進めている数値解析では、小型実証機から将来の太陽系脱出機まで幅広いクラスの磁気プラズマセイルの推力特性を評価し、その上で、磁気プラズマセイル宇宙機の概念設計を実施し、木星フライバイミッションの可能性と小型技術実証機の成立可能性を検討した。また、宇宙機搭載用超伝導コイルシステムの軽量化・高性能化が,磁気プラズマセイルミッションが成立するための鍵となることから、電源・コイル制御機器等を含めた宇宙機搭載超伝導コイルシステムの検討と、設計用物理モデルの構築を行い、サブスケールモデルのコイルの試験蓮用との比較にてモデルの妥当性を確認した。
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