研究課題
1. 青波衝撃による船首甲板上・垂直壁面上での圧力の時系列ならびに船体運動を計測するとともに、高速度カメラによって青波衝撃による船首近傍での複雑な水波の挙動を観察した。また、それに対応する数値計算を、直交格子・CIP法をベースとした水波と浮体の強非線形相互作用に関する数値計算法(RIAM-CMEN)によって行った。圧力変化と水波の挙動の対応について考察するとともに、数値計算結果と実験計測結果との違いについて検討し、今後、数値計算法で改良すべき点、検討すべき点を明らかにした。2. RIAM-CMENの計算精度を精査するために、船体運動方程式における付加質量、減衰係数を求めるための、上下揺・縦揺の強制動揺試験を行い、それに対応する数値計算をRIAM-CMENで行った。この試験では入射波は全く関係していないが、実験結果と計算結果は非常に良く一致していることを確認した。一方、船体運動を固定したまま入射波中を一定速度で前進するときに船に働く波強制力の計測、対応する数値計算もRIAM-CMENで行ったが、これに関しての実験結果と計算結果の一致度は、前者に比べると余り良くなかった。したがって、入射波そのもののシミュレーションの精度について再検討すべきであることが分かった。3. アメリカ・カリフォルニア工科大学で開催された船舶流体力学に関する国際会議ONR-2010において、水波と浮体の強非線形相耳作用に関する最近の研究成果について招待講演を行った。また、海洋極地工学に関する国際会議(ISOPE-2010)では、昨年に引き続きスロッシングに関するシンポジウムを企画し、流体構造連成問題に関する研究の現状把握、今後の研究の方向についてリーダーシップを執った。
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International Journal of Offshore and Polar Engineering
巻: Vol.20, No.2 ページ: 81-87
巻: Vol.20, No.1 ページ: 34-40
Proc.of 28th Symposium on Naval Hydrodynamics
巻: (CD-ROM 招待講演) ページ: 12
http://www.naoe.eng.osaka-u.ac.jp/kashi/kashi.html