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2009 年度 実績報告書

長寿と適応のホミニゼーション

研究課題

研究課題/領域番号 21247039
研究機関東京大学

研究代表者

石田 貴文  東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (20184533)

研究分担者 鈴木 樹理  京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (10175408)
キーワード老化 / 細胞 / ゲノム / ヒト化 / 適応
研究概要

ヒトを特徴づける性質の中で、長寿と優れた適応能力に注目した。そこで、ゲノム修復・維持関連遺伝子について、(1)ヒトと他の霊長類の比較からヒトに至る寿命延長のホミニゼーションを、(2)人類集団間でのゲノム多様性から人類の拡散を支えてきた適応の遺伝的基盤を解明することを目指す。具体的には、関連遺伝子解析と、それに基づくin vitroの細胞機能解析からのアプローチをめざした。
ゲノム保持に要となる遺伝子である癌抑制遺伝子p53については、機能ドメインの比較解析をおこなうためのユニバーサルプライマーを設計し、広く哺乳類について配列決定を進めた。また、in vitroのp53変化を調べるため、ヒトを含むいくつかの霊長類細胞の長期培養をおこなった。DNA修復遺伝子群、及び、解毒代謝関連酵素遺伝子群と喫煙について子宮頸癌を例に対照研究をおこなった。解毒代謝酵素の1つGSTM1がチンパンジーでも多型性を有することを見いだした。
p53はゲノム維持に最も貢献していることから、個体の寿命への関与が考えられる。そこで、既に自他共にデータの集積しているPro72Arg多型について、メタ分析(300報ほど確認)をおこなった。地球規模における多型分布に有意な勾配と、いくつかの腫瘍と多型の分布に相関を見いだした。
リアルタイムPCR法によるヒトp53コドン72多型の迅速判定の最適化をおこない、タイの共同研究者にPEFF試料を用いてその実用性を検討して貰い有用性を確認した。
研究資材の開発については、有袋類を含む哺乳類約60種から350系統を継代可能とした。その中には、人類学・霊長類学領域で有用と思われる非ヒト霊長類30種250系統を含んでいる。これらは次年度以降の本研究にも、他研究にも供されるものである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The Q223R polymorphism in LEPR is associated with obesity in Pacific Islanders.2010

    • 著者名/発表者名
      Furusawa, T., Naka, I., Yamauchi, T.,Natsuhara, K., Kimura, R., Nakazawa, M., Ishida,T., Inaoka, T., Matsumura, Y., Ataka, Y., Nishida,N.,Tsuchiya, N., Ohtsuka, R. and Ohashi, J.
    • 雑誌名

      Human Genetics

      巻: 127 ページ: 287-294

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Association of polymorphisms in proinflammatory cytokine genes with the development of oral cancer in Southern Thailand.2010

    • 著者名/発表者名
      Kietthubthew, S., et al.
    • 雑誌名

      Int.J.Hyg.Environ.Health

      巻: 213 ページ: 146-152

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Glutathione S-transferase (GSTM1 and GSTT1) Polymorphisms in Cervical Cancer in Northeastern Thailand.2009

    • 著者名/発表者名
      Settheetham-Ishida, W., Yuenyao, P., Kularbkaew, C., Settheetham, D. and Ishida, T.
    • 雑誌名

      Asian Pacific J Cancer Prev

      巻: 10 ページ: 365-368

    • 査読あり
  • [学会発表] Establishment of a wild/zoo mammalian DNA/cell repository2009

    • 著者名/発表者名
      Ishida, T.
    • 学会等名
      The 3rd int. Workshop Asian Soc. Zoo and Wildlife Med.
    • 発表場所
      Seoul, Korea
    • 年月日
      2009-08-19

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公開日: 2012-07-19  

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