研究課題/領域番号 |
21248018
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
森林科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宝月 岱造 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10107170)
|
研究分担者 |
松下 範久 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (00282567)
呉 炳雲 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (10396814)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2011
|
キーワード | コメツガ / 根外菌糸体 / 菌糸融合 / シンク能 / トレーサー実験 / オートラジオグラフィー |
研究概要 |
外生菌根共生は、菌根から土壌中に伸展する根外菌糸体によって支えられている。そこで本研究では、実際の森林における菌根菌種の多様性と分布を調べるとともに、根外菌糸体に着目して、菌根共生系内の養分転流と根外菌糸体間の相互作用を、分離菌株を接種したマツ苗によるトレーサー実験等により調べた。その結果、(1)天然更新しているコメツガ実生では、根系内の菌根菌種の多様性は高く、多くの菌種が固まって分布すること、(2)転流の駆動力が根外菌糸体全体で発生していること、(3)子実体が強いシンク能をもつこと、(4)同一クローンの根外菌糸体は、接触すると比較的速やかに結合してより広範な根外菌糸体ネットワークを形成すること、(5)菌糸体間の結合に伴って転流のドメインも拡大することが明らかになった。また、これらの結果をもとに、森林における菌根菌動態に関して、「頻繁な根外菌糸体の修復」の可能性を指摘するとともに、「外生菌根菌ギルド」という新たな概念を創出した。
|