研究課題
1.ヒトRXRアゴニスト及びアンタゴニストによるイボニシのインポセックス誘導・増進に及ぼす影響イボニシ(Thais clavigera)RXRを用いたレポータージーンアッセイを行った結果、ヒトRXR特異的アゴニストにより転写活性の誘導が認められた。また、イボニシRXRレポータージーンアッセイで9-cisレチノイン酸(9cRA)、トリブチルスズ(TBT)及びトリフェニルスズ(TPT)により誘導される転写活性をヒトRXR特異的アンタゴニストが阻害することが確かめられた。一方、ヒトRXRアゴニスト物質の筋肉注射試験及びアンタゴニスト物質の流水式連続曝露試験を行い、それぞれがイボニシのインポセックス誘導及び増進に及ぼす影響を調べた。現在、再実験が進行中である。2.イボニシ以外の前鰓類のRXRのクローニングと転写活性能前鰓のRXR遺伝子の機能同定に関して、イボニシ以外の前鰓類としてヨーロッパチヂミボラ(Nucella lapillus)及びバイ(Babylonia japonica)を用いてRXRのクローニングを行った。その結果、いずれの種においても、イボニシで報告されたのと同様のアイソフォームが存在することが確認された。これらのRXR遺伝子を用いてレポータージーンアッセイ法により機能検討を行った結果、いずれのRXR遺伝子を用いたアッセイにおいても9cRA存在下で転写活性が認められた。また、有機スズであるTBT、TPTなどを用いた転写活性誘導実験においても、イボニシRXRを用いた場合と同様の転写活性誘導が認められた。3.イボニシにおけるペニス神経細胞の同定と機能解析に向けた神経細胞の初代培養の試みアメフラシ神経細胞の初代培養法に基づきイボニシ神経細胞の単離と培養を試みたが、20℃で一晩静置後の細胞の器底への付着は見られなかった。
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Marine Environmental Research
巻: VOL.76 ページ: 71-79
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Fish & Shellfish Immunology
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10.1016/j.fsi.2012.01.017