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2011 年度 実績報告書

内胚葉形成因子SOX17の肝臓、胆管、膵臓発生における役割

研究課題

研究課題/領域番号 21248034
研究機関東京大学

研究代表者

金井 克晃  東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (30260326)

研究分担者 多屋 長治  公益財団法人東京都医学総合研究所, 基盤技術研究センター, 室長 (90175456)
恒川 直樹  東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (50431838)
九郎丸 正道  東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (00148636)
キーワードSOX17 / 肝臓 / 膵臓 / 胆管 / マウス
研究概要

H21-22年度のSox17欠損ES細胞を用いたキメラ解析の結果,Sox17欠損細胞は、胆嚢領域に胆管への分化能を欠損していることが明らかとなった。
最終年度は、繰越分に関しては予定通り消化して, 以下の新たな成果が得られた。1) 胆管前駆細胞でのSOX17の発現を、Sox17 knock-in 系統による解析の結果,E15までは、SOX17陽性の胆管前駆細胞が、胆管原基の先端に維持されていることを確認した。2)遠位部のSOX17陽性の胆管前駆細胞は、近位部のSOX17陰性領域と比較し,有意に高い増殖活性(BrdUの取り込み, PCNA, Ki67陽性)を示した。3)Sox17へテロ胆管上皮細胞は,先端部の増殖が低下し、基底膜領域が有意に薄層化し、一部断裂していることも明らかとなった。4)発現解析により、ZO1, E-cadなどの上皮細胞マーカーの発現とその局在には変化がなかったが、Sox17へテロ胆管上皮において、野生型と比べintegrin-b1の発現と幾つかの因子の発現低下を見出した。5)in vivoでの解析のみでは胆管異常の原因追求は困難だと判断し、胆嚢領域の増殖、肥厚、遠位(胆嚢)方向への管の伸長、E13.5 原始胆管から16.5dpc相当の形態形成が誘導される器官培養系を新たに開発した。(4)新しい器官培養法において、in vivoと同様にSox17へテロ(B6)の胆管上皮は、腔内に剥離し、脱落隗を生じることが判明した。
本成果は,SOX17陽性の胆管前駆細胞は、増殖活性が高く維持され、Sox17欠損胚では胆管が消失することから、SOX17陽性の胆管前駆細胞は、胆管系の形態形成の主役を演じ、その大部分の構築に寄与する可能性が強く示唆された。また、詳細な胆管異常の原因の解明とSOX17陽性前駆細胞の動態解析を可能にする器官培養系の開発にも成功した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Gut endoderm is involved in the transfer of left-right asymmetry from the node to the lateral plate mesoderm in the mouse embryo.2012

    • 著者名/発表者名
      Saund RS, et al.
    • 雑誌名

      Development

      巻: 139 ページ: 2426-2435

    • DOI

      doi: 10.1002/dvdy.23872

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Sox17-dependent gene expression and early heart and gut development in Sox17-deficient mouse embryos.2011

    • 著者名/発表者名
      Pfister S, Jones VJ, Power M, Truisi GL, Khoo PL, Steiner KA, Kanai-Azuma M, Kanai Y, Tam PP, Loebel DA.
    • 雑誌名

      Int J Dev Biol.

      巻: 55(1) ページ: 45-58

    • DOI

      doi:10.1387/ijdb.103158sp.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cyclical and patch-like GDNF distribution along the basal surface of Sertoli cells in mouse and hamster testes.2011

    • 著者名/発表者名
      Sato T, et al.
    • 雑誌名

      PLoS ONE

      巻: 6 ページ: e28367

    • DOI

      doi: 10.1371/journal.pone.0028367.

    • 査読あり
  • [学会発表] A gene-dosage function of Sox17 in gallbladder / bile duct morphogenesis

    • 著者名/発表者名
      Yoshiakira Kanai
    • 学会等名
      Invited lecture: Faculty of Veterinary Technology, Kasetsart University
    • 発表場所
      Bangkok, Tailand.
    • 招待講演
  • [備考] 研究紹介・マウス発生過程におけるSRY関連遺伝子SOX17の機能解析

    • URL

      http://www.vm.a.u-tokyo.ac.jp/kaibo/Sox17.html#abc

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公開日: 2014-07-24  

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