研究課題/領域番号 |
21249039
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 洋 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40125571)
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研究分担者 |
仲井 邦彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00291336)
黒川 修行 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30431505)
龍田 希 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40547709)
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キーワード | 環境汚染物質 / 残留性有機汚染物質 / ポリ塩素化ビフェニル / メチル水銀 / トキシコキネティクス / 周産期ばく露 / POPs |
研究概要 |
現在の環境由来化学物質ばく露は、食品由来の多種類かつ低濃度の混合ばく露である。メチル水銀、ポリ塩素化ビフェニルなどの残留性有機汚染物質(POPs)は、魚介類からのばく露が多く、魚食習慣のある人は少しずつ蓄積することになる。POPsは、その脂溶性・難分解性という性状から排泄されにくく、経胎盤あるいは母乳に移行し、感受性の高い胎児や乳幼児への影響が懸念されている。そこで本課題では、メチル水銀とPOPsといった混合ばく露が母子移行に与える影響について動物とヒトデータから検討し、リスク評価に有用なモデルを構築することを目的としている。当該年度は動物にばく露を行う油を調達することを最大目標とした。クジラ油を入手することは困難であつたため、市場から脂皮を5種類手に入れた。脂皮から油を抽出し、POPs分析を行った。そのうち、もっとも濃度が高かった油をばく露に使用することとし、マウスの繁殖に関して予備的検討を行った。在胎5日目から14日日まで3日ごとに低濃度のPOPsを経口投与した。その結果、大きな繁殖上の問題は起きないことは確認できた。また妊娠期間中の体重経過をみると、メチル水銀とPOPs単独と比較し複合曝露群で、有意に体重が少なくなった。
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