研究分担者 |
高柳 涼一 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30154917)
大中 佳三 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (30325518)
山本 健 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (60274528)
足立 雅広 九州大学, 病院, 助教 (00419516)
銀 光 九州大学, 大学院・医学研究院, 研究員 (90444786)
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研究概要 |
生活習慣病予防を目指したコホート研究(九州大学福岡コホート研究)の5年後2次調査を実施するとともに、基礎調査に基づく横断研究により高感度CRPおよびヘモグロビンA1c(HbA1c)に影響する生活習慣要因と遺伝要因を検討した。コホート研究の基礎調査には49~76歳の東区住民12, 948名が参加し、12, 628名からは遺伝子解析の同意を受けている。2010年2月~2012年3月の期間に12, 694名に対して生活習慣要因および受療状況に関する郵送調査をおこなった。福岡市東区在住者に対しては採血検査への協力も依頼した。郵送調査と採血検査の協力者数はそれぞれ11, 606名(91%)と10, 427名(82%)であった。横断研究では次のような知見が得られた。血清CRP値の変動要因としては、男性では喫煙とBMIが、女性ではBMIが最も重要であった。野菜・果物の高摂取で特徴付けられる健康的食事パターンはCRP低値と関連していたが、その影響はきわめて小さかった。男性でのみコーヒー飲用がCRP低値と関連していた。飲酒は男女ともにHbA1c低値と関連していたが、コーヒー飲用との関連はみられなかった。血清ビリルビンはCRPおよびHbA1cと強い負の関連を示した。男女それぞれ1, 500名を無作為に選定し、炎症との関連が予想される12の機能的遺伝子多型を解析した。CRPの2つの遺伝子多型(rs3091244およびrs1205)とAPOE遺伝子多型(E3> E4> E2)が血清CRP値と強く関連していた。
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